未勝利から1レースずつ経験と実績を重ねながら上を目指すというのが、競馬における常道です。しかし、どんな馬にも、これが当てはまるのかといえば、必ずしも、そうではありません。

 馬は、一頭一頭、それぞれ能力も違えば、性格も違うし、レースに使うタイミングというのもあります。体調、馬場コンディションによっても結果が大きく左右されるので、単純に、“こうだ!”と決めつけることはできません。

 向こう岸に向かって、跳べるか跳べないかの判断が難しい場面に出くわしたとき、その馬の持つ潜在能力と可能性に賭け、チャレンジングな決断を下すのもまた、大事なことだと思います。

 3月23日のメイン、毎日杯と、24日中京のメイン、G1高松宮記念は、そんなレースになりました。毎日杯に挑んだのは、1勝馬のスマートワイスです。まだまだ気性的に幼く、ふわふわしていますが、ギアがガチッとハマりさえすれば、勝ち負けの競馬にはなります。挑戦してみよう――結果は、完全に幼さが消えるところまではいかず、掲示板を確保したところで終わりましたが、“ナイストライ!”でした。

 翌24日、高松宮記念に挑んだのは、前走、京都牝馬Sで重賞馬の仲間入りを果たしたソーダズリング。昨年は、距離1800から2400メートルを中心に走っていた女の子。電撃の6ハロン戦は、これが初めてのレースです。結果は、14着。終始、重く濡れた馬場にのめってしまい、最後は走るのが嫌になったという感じで、本来の走りがまったくと言っていいほどできなかったのが敗因です。彼女の力は、こんなもんじゃありません。次に期待していてください。

■牝馬クラシックに期待馬と向かう!

 今週末は、暦がまた一つ進み、弥生から卯月へ。参戦するレースは、4月3日、川崎競馬場で行われる交流重賞Jpn1川崎記念からスタートです。パートナーは、前走のJpn3佐賀記念で、一昨年のJDダービー以来となる勝利を挙げたノットゥルノ。今年の最大目標は、今秋、同じ佐賀競馬場で行われるJBCになりますが、まずは、この川崎記念です。

 そして、さらにワクワクしているのが、7日、阪神競馬場を舞台に繰り広げられる牝馬三冠、最初の一冠、G1桜花賞です。パートナーは、桜花賞と同じ舞台のチューリップ賞を完勝した頼りになる女の子、スウィープフィート。いい馬なのは分かっているけど、切れ味はどれくらいだろう? 半分、手探りで騎乗したところ、予想を遥かに上回った切れ味は、誰よりも僕が一番、分かっています。

 桜の開花予想では、今年は満開時期とほぼ重なるようなので、ぜひ、阪神競馬場に足を運んでください。

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